箱の中にはいません

ボクはキレイなぬいぐるみ。
ボクはあたらしいぬいぐるみ。
ボクはガラスのなかから、
ずーっとずーっと、そとをみてた。

あるひ、おんなのこがボクをそとにだしてくれた。
おんなのこにだかれて、
ボクはおおきなおうちにすむことになった。

おんなのこはボクをかわいがってくれた。
あそんでくれた。
おでかけにつれていってくれた。
だっこしてねむってくれた。
とっても、あたたかかった。

でも、おんなのこはボクをわすれていった。
おんなのこのベットのよこ。
おんなのこのつくえのうえ。
へやのすみのバスケット。
おしいれ。おしいれのおく。
ものおき。ものおきのおく。
ボクはもうボロボロだった。
ボクはキタナイぬいぐるみ。
ボクはふるいぬいぐるみ。

ひさびさにそとにだされて、
ボクは、おんなのこにあえなくなった。

はずれためでボクはボクをみてみた。
わたがとびだしてた。
うでがとれかけてた。
みみはみれなかったけど、すごくすごくいたかった。
からだじゅうが、すごくすごくいたかった。

そらがくらくなって、あかるくなって、
くらくなって、あかるくなって、
くらくなって、あかるくなったとき、しらないおんなのこにであった。

おんなのこにだかれて、
ボクはちいさなおへやにすむことになった。

おんなのこは、ボクをちくちくなおしてくれた。
め、みみ、おなか、うで、しっぽ。
ボクはツギハギだらけのぬいぐるみになった。

でも、おんなのこはボクをとってもかわいがってくれた。
あそんでくれた。
おでかけにつれていってくれた。
だっこしてねむってくれた。
とっても、とっても、あたたかかった。

おんなのこは、ボクにリボンをつけてくれた。
でも、ボクはツギハギだらけのぬいぐるみ。
からだじゅう、すごくすごくいたかった。

ボクはキタナイぬいぐるみ。
ボクはふるいぬいぐるみ。
ボクはツギハギだらけのぬいぐるみ。
でも、キレイなリボンがついていた。

ボクはツギハギだらけだけど、
からだはまだいたいけど、
きっと、ずっといたいけど、
キレイなリボンがついていて、
とってもとってもあたたかくて、

ボクはツギハギだらけだけど、
いま、
すごく、

しあわせです。




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ごめんね正月気分な記事はさすがに流そうと思っただけなの！
絵本って同じフレーズ何度も繰り返しますよね。ね。

夜中にやってるＮＨＫ教育の５分くらいのアニメがすごく好きなんです。
それがなんかこんな雰囲気だなっていう話。


ピンク髪はよいものだ。